星の画像処理


処理画像の例

変更前の画像



変更後の画像




まーさん流 画像処理の流れ

(画像処理ソフト「PhotoShop Elements」を使用)

(1)ダーク処理

(2)加算平均合成

(3)レベル調整

(4)コントラスト調整

(5)フラット処理(周辺減光、光害修正)

(6)トーンカーブ調整


(7)背景のレベル調整





(1)ダーク処理

ダーク画像と撮影画像を「減算処理」します

ダーク画像と撮影画像を開きます

(ダーク画像は星を撮影したときにキャップを付けて同じ露出時間で撮影した画像です)




ダーク画像をコピーして撮影画像に貼り付けます

(「選択範囲」→「すべてを選択」、「編集」→「コピー」、画像を切り替えて、「編集」→「ペースト」)



「差の絶対値」を選択して「不透明度 50%」にします



撮影画像とレイヤーの画像を統合します




これにより、カメラの撮影時間に応じた同じ位置に発生するノイズを減算できます

(位置がわかるノイズは減算できません)

カメラによっては長時間ノイズを除去するモードがありますが

効果は同じと思います

(カメラでやると1枚ごと2倍の撮影時間が必要になります)

これを撮影した2〜4枚の画像すべてに行います




(2)加算平均合成

2〜4枚の画像を加算平均合成を行います

画像の任意の位置に発生するノイズが平均化されて

合成枚数応じてノイズが「1/2」、「1/4」となります

まず2つの撮影画像を立ち上げます



一つめの画像をコピーして、2つめの画像に貼ります

(「選択範囲」→「すべてを選択」、「編集」→「コピー」、画像を切り替えて、「編集」→「ペースト」)



2つの画像の位置を合わせます

レイヤーの「画像モード」→「差の絶対値」にします



暗い画面になります

このままでは2つの画像のズレが見え難いので

画像のサイズを「1:1」に拡大します



星がずれている分だけ2重に見えます



「レイヤー1」の位置修正をして「背景」の位置にあわせます

(「イメージ」→「回転」→「レイヤーを自由に回転」)



パソコンのカーソル「↑」「→」で少しずつ動かして位置を合わせます

「レ」を押して位置を確定します



レイヤーの「画像モード」→「通常」にします



レイヤーの「不透明度」を「50%」にします



背景とレイヤーを合成します

(「レイヤー」→「画像を統合」)


これで2つの画像が加算平均合成されます

(画面のノイズが1/2になります)

もと画像が4枚あれば、2つずつを加算平均合成して

できた2つの画像をさらに加算平均合成します

(画像のノイズが1/4になります)




(3)レベル調整

強調処理を行う前にヒストグラムのレベルを中央に合わせます

ヒストグラムを右に寄せます

レベル補正の画面を出します

(「画像調整」→「ライティング」→「レベル補正」)



中央のバーが入力レベルの山の真ん中になるように調整します

「ヒストグラム」の山がほぼ中央にきます





(4)コントラスト調整

数回に分けてコントラストを強調していきます

画像をレイヤーに複製します

(「レイヤー」→「レイヤーを複製」)




コピーした画像に対してコントラストを強調します

「背景のコピー」画像を選びます

「画像調整」→「ライディング」→「明るさ・コントラスト」



コントラストを「+20」にします



2つの画像を加算平均で統合します

(「不透明度」→「50%」)



「レイヤー」→「画像の統合」



コントラストの強調を3回程度繰り返します




(5)フラット処理(周辺減光、光害修正)

新規調整レイヤー(レベル)を立ち上げで画像のレベルをフラットにします

ここでは、画面の下方向の光害と中央の白い部分(四隅の周辺減光)の2つを補正します

新規調整レイヤー(レベル補正)を立ち上げます

「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「レベル補正」



グラデーションのモードに切り替えます



画像の下側が明るくなっている(光害)部分を修正します

白枠を押して、画面の下から上に「矢印」を伸ばします

@レベル補正の白枠をクリックする

Aグラデーションの形を選ぶ

B範囲を指定する(下から上)

Cレベル補正画面に切り替える(ギアにところをクリックする)

D中央のバーを右に移動する

→画面の白い部分が少し暗くなります



次の新規調整レイヤー(レベル補正)を立ち上げます

「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「レベル補正」



画像の中央が明るくなっている部分を修正します

白枠を押して、画面の下から上に「矢印」を伸ばします

@レベル補正の白枠をクリックする

Aグラデーションの形(円)を選ぶ

B範囲を指定する(中央から外へ)

Cレベル補正画面に切り替える(ギアにところをクリックする)



D中央のバーを右に移動する

→画面の白い部分が少し暗くなります



必要に応じてさらに調整レイヤーを立ち上げてフラットな画像にします



フラット調整が済んだら、レイヤーを統合します




(6)トーンカーブ調整

さらにトーンカーブで強調します

画像を新しいレイヤーにコピーします

「レイヤー」→「レイヤーを複製」




SmartCurvuを立ち上げます

「フィルター」→「easy.Filter」→「SmartCurvu」



SmartCurvuはフリーのプラグインです

ネットで検索してダウンロードできます



トーンカーブの調整パレットが出てきます




「S字」になるようにカーブを調整します



背景のコピーレイヤーの「不透明度 50%」にします



画像を統合します

「レイヤーの複製」からトーン調整を数回繰り返します



トーンカーブを調整する際に

下の部分を少しあげると画像がフラットすることができます

(暗い部分の情報がなくなっていくようですが^^)


(7)背景のレベル調整

画像のレベルを調整して背景が黒い画像にします

レベル補正画面を出します

「画像調整」→「ライティング」→「レベル補正」




レベル補正

@左レバーをトーンカーブの始まる部分まで右に寄せます

画面が黒くなります

Aこのあとは中央のレバーを右にします

Aを数回に分けて行います



最後にもう一度トーンカーブで微調整して、全体を整えます



完成した画像



はじめはコントラスト調整やトーンカーブ調整で強調処理して

レベル補正で黒くするぐらいでスタートしたほうが良いと思います。

→これだけでもかなり良くなります。

ダーク補正やフラット補正は強調処理を強くかけるときに

画像の明暗バランスやノイズが強調されることを防ぐ為の手法なので

必要に応じて覚えていけば良いと思います。









 by まーさん&こざる隊員