星撮影機材のページ
IR改造カメラとノーマルカメラ
ノーマルのデジカメは赤外線カットフィルターの特性上 Hα線(656.3nmの赤い光)をほとんど通しません。
IR改造カメラは赤外線カットフィルターをHα線より少し高い波長まで透過するフィルターに交換する改造がされています。
これによりHα線を90%程度透過することができ、赤い星雲がかなり写りやすくなります。
(所有しているIR改造カメラは(株)スターショップの「KissD X2新改造機」です)
Hα線は水素の電子がn=3→n=2に遷移するときに発生する光で656.3nmの赤い波長の光です。
IR改造カメラの画像
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干潟星雲M8と三烈星雲M20(自作赤道儀使用)
「KissD X2新改造機」(IR改造)
250mm、F5.6、ISO800、露出時間60秒
上が撮影したままの画像で、下が2枚を加算平均して強調した画像です
IR改造カメラは赤い天体がオリジナルの画像でもかなり写っています
画像処理の段階でもあまり赤色を強調する必要はありません
逆に、全体が赤色に振れていますので赤・青・緑のレベルを合わせる必要があります
ちなみに、キャノンから出ている天体用のEOS60Daはホワイトバランスを調整してあって全体が赤くなることはないようです
「PhotoShop Elements」でオリジナル画像のヒストグラムを見てみると
赤色のみ右側にシフトしています
レベル補正で「チャンネル」を「レッド」にして中央のバーを右に移動します
赤色のみレベルを下げて、赤・青・緑のヒストグラムをあわせます
その後は通常通りの画像処理ですが、最後にもう一度カラーバランスを調整します
ノーマルカメラの画像
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干潟星雲M8と三烈星雲M20(自作赤道儀使用)
「EOS40D」(ノーマル)
400mm、F5.6、ISO800、露出時間60秒
上が撮影したままの画像で、下が2枚を加算平均して強調した画像です
ノーマル機のオリジナル画像では赤い色はほとんど写っていません
M8とM20はHα以外の波長の光も写っているので
ここから下の画像のように赤色を出すことも出来ないことはないです^^
by まーさん&こざる隊員