>

自作赤道儀Ver2

 
2013年9月

ウォームギアを使った赤道儀を自作してみました

小原歯車工業の歯数120のウォームギアを使用

モーターはスカイウォッチャーEQ5赤道儀の1軸モータードライブを使用

自作赤道儀Ver2 図面

300mm×150mmの平板をベースに作製します



ウォームとモーター固定ブラケット単品図

ウォームのブラケットは「コ」の字型のアルミ板を加工します

モーター固定ブラケットは「L」型のアルミ板を加工します




員数表

ウォームギア、平ギアなどは上記の表の機器を使用しています

他に、アルミ平板(2枚)、木の平板(1枚)、アルミL板(1枚)、アルミ「コ」板(1枚)、ボルト等



製作途中の写真

平板の上にパーツを配置



モーターの固定部分

モーターについているブラケットはそのまま使って

アルミの「L」ブラケットで固定します



ウォームのブラケット

「コ」の字のアルミ板を40mm幅でカットして

ウォームホイールとモーターが干渉する部分をカット

ウォームを通すシャフト用にΦ10mm穴を2つ開けています

外径10mm内径6mm厚み2.5mmのミニチュアベアリング(2コ)を埋め込んで

Φ6mmのシャフトを通します



回転用の板

150mm×150mmの正方形の平板を十六角形にカットしています

最終的にはカンナで角を落としてもう少し丸くしています

ここに自由雲台を取り付けます

(Φ123mmのウォームホイールのカバーも兼ねています)



組立後の写真

モーター〜平歯車〜ウォームギア〜ウォームホイール



モーター固定部分



ウォームホイール部分

歯数120のウォームホイールです

直径が123mmあります

ウォームホイールの回転軸は長さ50mmのM10ボルトを使用しています

これは今までの自作赤道儀と同じモノです

ウォームホイールは24時間で1回転なのでとりあえず「ベアリングなし」の構造としています



ただ、カメラの加重を受けてどの程度傾きの影響を受けるか少し心配です^^

ウォームホイールの受けはホィールのΦ40mmの部分をアルミ板で受けているだけです

今までの自作赤道儀は約300mmの平板2枚で加重を受けているのでここの部分の傾きの問題はありませんが

この自作赤道儀は15倍程度ばらつきの影響を受けることが予測されます

(当初、木の板でウォームホイールを受けるつもりでしたがアルミの板で受けるように変更しています)


市販の赤道儀は2個のベアリングでシャフトの前後を固定してここの精度を出しています




ウォーム部分

ウォームは内径6mm(長さは32mm)です

ウォームにΦ6mmのリニアシャフト(全長100mm)を通します

ブラケットに埋め込んだ外径10mm内径6mmミニチュアベアリング(2個)にシャフトを通します

さらにシャフトをアルミブラケットの外側から内径6mmのライナー(2個)でスライドしないように固定します



ここは赤道儀の回転方向の精度に大きく影響が出てくることが予測される部分なので

シャフトにベアリングを使用して、調整もシャフトが

スムーズに回転する範囲で、ぎりぎりまでライナーの隙を詰めています




平歯車部分(モーター→ウォームギア)

0.8mmピッチの歯数30と36の平歯車を使用しています

モーターはスカイウォッチャーEQ5赤道儀用のモーターを選定していますが

EQ5赤道儀のウォームホイールは144の歯数です

よってモーターは144の歯数に合わせて回転します(1日は1440分なので10分で1回転です)

今回使用する小原歯車のウォームホイールは120の歯数ですので

144→120に減速する必要があります(左の数値を4で割ると36と30になります)

また、モーターの軸はΦ5mm、ウォーム軸はΦ6mmです

この2つに適合する歯車として、協育歯車の軸径5mm歯数30と軸径6mm歯数36の平歯車を選定しています




完成品

幅150mm×長さ300mm×高さ68mm




EQ5モータードライブ用コントローラー

SWをONにするとモーターが定速で回転します

NとSでモーターの正転と逆転が切り換えられます

4つボタンで×4、×8の正転と逆転ができます

電源は6Vで単一4本のBOXが付属しています




【製作費 概算】

EQ5赤道儀用1軸モータードライブが8千円、ウォームギア等が5千円、アルミの平板・木の平板・ボルト等が3千円で

1万6千円ぐらいの材料費です(送料含まず)




自作赤道儀Ver2試運転の写真

いるか座(自作赤道儀Ver2使用)

90mm、Kiss D X2(IR改造)、CLSフィルター、画像処理

RGB画像:F3.2、ISO800、露出時間120秒×1

減速ギア比は30:36で良かったようです

心配だったウォームホイールの軸の精度は90mmレンズではまずまずといったレベルです^^



北アメリカ星雲〜散光星雲IC1318(自作赤道儀Ver2使用)

90mm、Kiss D X2(IR改造)、CLSフィルター、画像処理

RGB画像:F3.2、ISO800、露出時間120秒×3




固定撮影

北アメリカ星雲〜散光星雲IC1318(固定撮影)

90mm、Kiss D X2(IR改造)、CLSフィルター、画像処理

RGB画像:F3.2、ISO800、露出時間120秒×1

比較のためにモーターを止めて撮影しています

露出時間120秒、90mmのレンズで上の写真ほど星が流れます



自作赤道儀Ver2のピリオディックモーション測定のページへ







 by まーさん&こざる隊員